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平成30年度「ゆめクラブ大学」講座 受講報告
1実施日時主催  横須賀・三浦ブロック老人クラブ連合会
第1日目 10月18日(木)13:00〜15:45     はまゆうクラブよこすか(横須賀市老人クラブ連合会
第2日目 10月25日(木)13:00〜15:30
2実施場所
神奈川県立保健福祉大学  講堂ズシップ連合会会員受講者19名
3講座名
月日13:00〜13:3013:30〜14:3014:45〜15:45
10月18日
(木)
開講式
  主催者挨拶

講話
 保健福祉大学学長
    中村 丁次
「これって認知症?もし大切な家族が認知症になったら・・・」
認知症と物忘れの違いから認知症の人への対応と家族のストレスに対する支援

社会福祉学科
 准教授 行實 志都子
「クスリ(?)っとなる薬のはなし」


看護学科
  講師 末田 千恵
10月25日
(木)
13:00〜14:0014:15〜15:1515:15〜15:30
「すべての人が安心して暮らせる地域を目指して、
認知症を正しく理解しよう」


リハビリテーション学科
 講師 小河原 格也
「高齢者の栄養」
一日に必要なカロリーどう考える?
〇 第一にエネルギー
〇 第二にタンパク質

栄養学科
 准教授 五味 郁子
閉講式
 主催者挨拶
4受講対象者 横須賀・三浦半島地区在住の高齢者(老人クラブ会員を問わず

中村学長の講話     下記の話題で会場大爆笑
1 8 歳  と  8 1 歳 の 違 い    
 1.道路を暴走するのが18歳、 逆走するのが81歳
 2.心がもろいのが18歳、 骨がもろいのが81歳
 3.偏差値が気になるのが18歳、 血圧・血糖値が気になるのが81歳
 4.恋に溺れるのが18歳、 風呂に溺れるのが81歳
 5.まだ何も知らないのが18歳、 もう何も覚えないのが81歳
 6.自分探しの旅をしているのが18歳、 帰る道がわからなくなるのが81歳
 7.将来のために本を読むのが18歳、 たまった本を処分するのが81歳
 8.明日があるのが18歳、 明日がわからないのが81歳
 9.男が強いのが18歳、 女が強いのが81歳
10.階段を飛んで上がるのが18歳、 階段で転んでしまうのが81歳

これって認知症?
もし大切な家族が認知症に
なったら・・・
社会福祉学科 行實 志都子 准教授
1.認知症とは
脳や身体の疾患の原因として、記憶・判断力などの障害が起こり、普通の社会生活がおくれなくなった状態
認知症の原因となる病気には、主に「アルツハイマー病」、「脳血管障害」、「レピー小体病」の3つがあり、もっとも多いのがアルツハイマー病です。
認知症の予防には、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心臓病など)を予防することです。
もしかして、認知症?って思ったら
 認知症は治らないから、医療機関に行っても仕方がないと考えていませんか?
 認知症も他の病気と同じように、早期診断と早期治療が非常に大切です。
2.認知症の人とのかかわり方
認知症の人と対応するときの原則
  @認知症の人のペースに合わせましょう
  A受容と理解のある態度が大切です
  B全てがうまくいっていることを話し、安心させましょう
  C良い点を認めましょう
  D間違いであっても受け入れ、怒らないようにしましょう    納得できるように話しましょう
  E非言語的なコミュンケーション 手を軽くなでる    背中をさするなどーも大切です
  F一人で放置しないようにしましょう
  G絶えず良い刺激を与えて廃用症候群を予防しましょう

  今を大切に生きる人として接しましょう
3.サポート体制
本人にとって・・・
・本音で話せる、相談できる
・心理的な不安の軽減、心のよりどころ
・娯楽として、趣味の発見
・仲間づくり
・専門家や理解者がいるので安心
・認知症の進行を遅らせる
    
家族にとって・・・
・家族同士の情報交換
・家族の学びの場
・家族の心理的な負担軽減
・専門家へ相談できる/TH>
    
地域にとって・・・
・地域全体の認知症の理解
・地域の方々の交流の場
    支え合い
    つながり

クスリ(?)っとなる
薬のはなし
看護学科 末田 千恵 講師
高齢者はどのくらい薬を飲んでるのか?
定期処方薬の薬剤数 平均:6.5±3.5剤(最大15剤)        
1日当たりの服用錠剤
     内服錠剤 平均:12.4錠±3.5錠(最大36錠)
医薬品の種類
    医療用医薬品    要指導医薬品    一般用医薬品
セルフメディケーション
       自分自身の健康に責任をもち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること
薬の種類
内服薬 口から飲む薬
外用薬 皮膚、目、鼻など粘膜に使用する薬
注射薬 血管内あるいは皮膚や筋肉に直接入れる薬
内服薬の飲み方
(食 後)・・・食事が済んで30分以内に飲む。 *胃が荒れないように
 食 前 ・・・食事60分〜30分前までに飲む
 食 間 ・・・( 食事と食事の間 )
(頓 服) ・・・症状のある時に服用  *痛み止めなど
 就寝前 ・・・寝る前 睡眠導入剤など
 時間薬 ・・・一定の時間に服用   *6時間ごとなど
 
薬の血中濃度

 飲み忘れて、次に2回分飲むのはダメ!!
 血中濃度が危険な範囲に入ります
内服薬の飲み方
◆薬は、コップ1杯程度の水、ぬるま湯で飲みましょう
  水以外で薬を飲むと、吸収が遅くなったり、悪くなったり
  逆に作用が強くでたりします
  錠剤やカプセル剤を水なしで飲むと。、食道に引っかかったり
  くっついたりする。そうなると、食道潰瘍を起こすことがある
◆かまずにそのままお飲みくださいとは? 
お薬を飲むための工夫
◆つい忘れていまう・・・  お薬カレンダー 紹介
◆苦い、飲みにくい ・・・  らくらくゼリー
◆シートから取り出しにくい・・・  器具 紹介
◆半分にしたい、大きすぎて飲みづらい・・・ 薬剤カッター 紹介 
本日のまとめ
薬は飲まないにこしたことはないけれど・・
                ◆ 内服薬は、原則として、
                   @コップ1杯程度の A水か、ぬるま湯で
                   Bそのまま飲みましょう!
                ◆ かかりつけ薬局とお薬手帳を持ち、自分で判断しないで相談しましょう
                ◆ これからはセルフメディケーション 自分で自身の健康を管理する

  すべての人が安心して暮らせる地域を目指して  
認知症正しく理解しましょう
作業療法士 小河原 格也 講師
   
認知症 どんなイメージをお持ちですか
ネガティブにとらえられている
認知症の人=何もできない人
このような偏見や誤解⇒症状を悪化
認知症を取り巻く問題
どんな病気?
・治療方法不明
・対応がわからない
・迷惑をかける
・閉じ込める 抑制する
認知症になりたくない
予防は大切なのですがー
あれだけ頑張っていたのに認知症に
絶望・不安・発症をきっかけに閉じこもりに・・・
認知症の予防について
一次予防 ⇒ 病気になっていない方が、病気にならないようにする予防
二次予防 ⇒ 病気になりつつある方が、早期発見して治療を開始する予防
三次予防 ⇒ すでに病気になっている方が、できるだけ症状を進行させないための予防
安心して生活できる地域づくり
たとえ認知症になっても安心できる街づくりが大切
認知症の人に優しい地域
まず認知症を正しく理解する
認知症の症状 行動心理の状態(BPSD) 中核症状とBPSDの関係
BPSDは周囲の環境に左右される 特徴と補足説明(記憶の帯)ー(感情の波)
認知症ケアの原則
  
地域づくりが大切になる

  高齢者の栄養  
  
栄養学科 五味 郁子 准教授
1.目標とするBMI  BMI:体格指数
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
年齢目標とするBMI
18歳〜49歳18.5〜24.9
50歳〜69歳20.0〜24.9
70歳以上21.5〜24.9
BMIが20kg/u以下は低栄養化傾向
 低栄養傾向の者は、男性 12.5% 女性 19.8%
たんぱく質摂取量と筋肉量
 たんぱく量を多く摂っている人ほど、筋肉量が多い
どの食品からたんぱく質を摂っているか
 主食と主菜から1日のたんぱく質の75%を摂っている      
2.1日に必要なカロリー どう考える?
 1日に身体が消費するエネルギー量
基礎代謝基準量(体重1kgあたり)
性 別→ 男 性  女 性 
 50〜69歳      21.5    20.7  
 70歳以上      21.5    20.7  
身長150p 体重38kg (BMI17)
かなり痩せている70歳代女性
長い間、この体型で過ごしてきた
 体重を増やしたほうが良いか?
 ムリに増やそうとしない
   実際に、食べる量は簡単には増やせない
   食事が負担になってしまっては元も子もない
   消化・呼吸・代謝にエネルギーがいる
 減らないようにすること(維持)が、とにかく大事
身長150p 体重64kg (BMI28)
ふくよかな70歳代女性
痩せたほうが良いと長年思ってきたが、
   痩せられない
 体重を減らしたほうが良いか?
 ムリに減らそうとしない
   筋肉が落ちないようにする
   筋肉量を減らさずに、脂肪だけを減らすのは困難
   加齢や病気で減ってくる
 無意識な体重減少に注意
3.食品アクセス調査(三浦市)より
買い物困難は、食品摂取に影響するし、健康状態にも影響する
食品摂取の多様性得点が高いと、認知機能低下リスクが44%下がる
フレイルのリスク
 身体活動  文化活動  ボランティア 
 地域活動 
フレイルになるリスク
一番低い(1倍とする)
××6.4倍
フレイルになりやすい
×2.2倍
フレイルになりやすい
運動していても、地域活動していないと、フレイルになるリスクが高い
運動をしていなくても、
地域活動をしているほうが、フレイルにはなりにくい

まとめ
   痩せようとしない
   主食・主菜でたんぱく質をしっかり
   地域活動
   フレイル予防

前年度(平成29年)ゆめクラブ大学

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