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「地域高齢者におけるサルコペニア肥満に関する研究」の調査・研究の協力のお願い
神奈川県立保健福祉大学 栄養学科 講師 五味 郁子 氏 著
 この度、「地域高齢者におけるサルコペニア肥満に関する研究」の調査・研究を行うこと
となりました。
 サルコペニア肥満とは高齢者における「加齢性筋肉減弱現象」を意味します。サルコペニア
(筋肉減弱現象)においては高齢者の日常生活動作(ADL)が低下し、転倒や骨折の危険性が
増大することが報告されており、骨格筋量および骨格筋力の低下により引き起こされる身体
機能障害がサルコペニアの最も大きな問題となっています。サルコペニアと肥満が同時に発生
するサルコペニア肥満では、それらの危険性がさらに高まることが報告されています。しかし
サルコペニア肥満は比較的新しく提唱された概念であり、低栄養などが関連因子であることは
報告されているものの、日本人の地域高齢者を対象とした栄養に関する臨床データは乏しい
のが現状です。
 今回、地域高齢者のサルコペニア肥満の実態を調査し、今後食事栄養指導など栄養面からの
支援への活用を検討する目的で調査を計画いたしました。調査内容は、以下の通りです。

1.研究課題
  「地域高齢者におけるサルコペニア肥満に関する研究」
2.研究者
  研究代表者 神奈川県立保健福祉大学 栄養学科 講師 五味 郁子
3.研究目的
  地域在宅高齢者を対象とし、血液検査、身体計測、基本情報のアンケート調査を行い、
 サルコペニア肥満の実態調査および栄養食事指導への活用を検討します。
4.研究方法
 1)対象者
   ズシップ連合会に加入されている方 約300名
 2)研究デザイン
   横断研究
 3)調査の内容
  @ 基本情報
    性別、年齢、現病名、既往症、服薬、喫煙習慣の有無、飲酒習慣の有無、医療機関
   または健診施設における栄養食事指導の受診歴、摂取を制限している食品の有無
   (嗜好・アレルギー・疾患による制限)について調査票を用い自由記述を含めた
   自記式質問紙調査
  A 血液検査
    研究協力医師の立ち会いのもと、採血担当者が専用採血管を用いて採血し、臨床検査
   機関にて検査を行います。採血量は13mlで、検査は1回で終了します。
   検査項目は、血液学的検査(赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)、
   MCV、MCH、MCHC、網状赤血球数、白血球数(WBC)、血小板数、血液像(白血球像))、
   生化学的検査(総蛋白、アルブミン、総ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γ-GTP、
   LDH、コリンエステラーゼ、T-CHO、TG、HDL-CHO、LDL-CHO、BUN、クレアチニン、遊離脂肪酸、
   リン脂質、尿酸、Na、Cl、K、Ca、Mg、P、Fe、血糖、HbA1c、CRP、トランスフェリン、フェリチン)
   について行います。なお、血液検査の結果はご本人にもご報告しますので、日々の健康管理
   にお役立て下さい。
  B 身体計測
    身長、体重、BMI、上腕三頭筋部皮下脂肪厚、上腕周囲長、上腕筋面積、下腿周囲長、
   筋肉量、体脂肪率を測定します。検査回数は1回です。
  C 身体機能計測
    10メートルの歩行速度を計測します。2回計測します。
 4)調査予定期間
   ・2013年8月〜10月を予定しています。
   ・連合会協力の承諾後、対象者への同意説明作業を開始し、9月に血液検査・身体計測、
    身体機能計測調査を実施する予定です。
   ・血液検査、身体計測、身体機能計測調査については調査日を4日間設けます。
   ・一人当たりの調査はそのうちのいずれか1日で終了します。
 5)調査の中止、追跡調査
    研究協力医師が調査参加中止と判断した場合は、その対象者の調査を中止します。
   調査後に対象者の健康状態に異常を認めた場合は、研究協力医師および研究代表者に
   直ちに連絡してください。
5.調査において依頼したい事項
   調査研究の場所の提供
6.研究協力費
   本研究へのご協力に対して謝礼をお支払いいたします。
   本研究にかかる一切の費用(血液検査費用等)は、研究班が負担します。
7.データの取り扱いについて
   調査・研究で得られた資料・データはすべてID番号により匿名化するため、個人は決して
  特定されません。対象者のプライバシーの保護について充分に配慮し、試験を実施します。
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