平成27年度第6回シニア健康教室 報告 平成27年6月19日(金) 受講者 41名 |
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認知症予防 |
講師: 保健師 中原 容子先生 |
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【講義】 ・認知症早期発見チェックシート ・認知症の原因ってなぁに? ・脳の構造と働き ・認知症の「もの忘れ」と 老化による「もの忘れ」の違いは? ・どうして早期発見が大事なの? ・認知症予防10ケ条 【体操】↓ |
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認知症予防体操をしましょう。 ・お尻歩き ・指を折ってから手を開いていく (写真上左) 片方は 1つ2つ・・・片方は5つづつカウント 手を変えて ・鼻を摘んで、腕をまわして肩へ(写真上右) 手を変えて ・耳に指を突っ込んで ・肩のみ ・隣の人の背中をこする |
脳を活性化させる体操 「こぶみ」体操をしましょう。県知事推奨ですよ。 数を数えましょう。1,2,3,4,5,6,7,8,9・・・ 3の倍数と3が来たら手を叩きましょう。 次 隣の人と向き合って 5の倍数で手を合わせましょう。 次 3の倍数と3が来たら手を叩き 5の倍数で隣の人と手を合わせましょう。 混乱するでしょう。頭を使うでしょう。 |
当教室配布資料より。
物忘れかな?と思ったら・・・確認してみませんか?
【認知症早期発見チェックシート】
公益財団法人認知症の人と家族の会作成
いくつか思い当たることがあれば、かかりつけ医に相談してみることを
おすすめします。
●物忘れがひどい
□ 今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
□ 同じことを何度も言う・問う・する
□ しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている
□ 財布・通帳・衣類などを盗まれたという
●判断・理解力が衰える
□ 料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
□ 新しいことが覚えられない
□ 話のつじつまが合わない
□ テレビ番組の内容が理解できない
●時間・場所がわからない
□ 約束の時間や場所を間違えるようになった
□ 慣れた道でも迷うことがある
●人柄が変わる
□ 些細なことで怒りっぽくなった
□ 周りへの気遣いがなくなり頑固になった
□ 自分の失敗を他人のせいにする
□ 「最近様子がおかしい」と周囲からいわれた
●不安感が強い
□ 一人になると怖がったり寂しがったりする
□ 外出時、持ち物を何度も確かめる
□ 「頭が変になった」と本人が訴える
●意欲がなくなる
□ 下着をかえず、身だしなみを構わなくなった
□ 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
□ ふさぎ込んで何をするのも億劫がる
当教室配布資料より。
認知症の原因ってなぁに?
認知症は、脳の細胞に異変が起きて働きが悪くなり、
日常生活が困難になる病気。早期発見・早期治療が大事です。
認知症を引き起こす3つの原因
病 名 | 原 因 | 症 状 |
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1 アルツ ハイマー病 |
脳の神経細胞にダンパク質の ゴミがたまって細胞が破壊さ れ、その結果、脳が萎縮する 病気。萎縮の程度によって、 認知症のさまざまな症状が現 れます。 |
・少し前のできごとを忘れる ・同じことを何度もいう ・帰り道がわからなくなる ・同じ物を何度も買ってくる など |
2 レビー小体型 認知症 |
レビー小体とよばれる異常な タンパク質が脳内の神経細胞 にたまる病気。 もの忘れのほかに右のような 症状がでてくるのが特徴です。 |
・子どもや虫が見えたりする (幻視) ・手足の動きがにぶくなる ・日によって症状の程度が 違う など |
3 脳血管型 認知症 |
脳の血管が詰まったり (脳梗塞)、 破れたり(脳出血)して 血流が途絶え、脳細胞が死滅 するために起こる認知症 |
・もの忘れが多い ・転びやすい ・意欲が低下する ・手足がしびれる ・急に泣いたり怒ったりする など |
当教室配布資料より。
認知症の「もの忘れ」と
老化による「もの忘れ」の違い
はじめのうちは認知症による「もの忘れ」と、
老化現象による「もの忘れ」の区別は
つきにくいものですが、しだいに違いがはっきりしてきます。
認知症 | 老化現象 |
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体験そのものを忘れる | 体験の一部分を忘れる |
忘れたことを理解できない | 忘れたことを自覚している |
食べたこと自体を忘れる | 何を食べたか忘れる |
約束したこと自体を忘れる | 約束をうっかり忘れる |
買い物にいったことを忘れ、 また買い物に行く | 買い物に行ったときに、 買う物を忘れる |
日付や曜日、場所などが わからなくなる | 日付や曜日、場所などを 間違えることがある |
ヒントを与えても できごとを思い出せない | ヒントを与えると できごとを思い出す |
つじつまを合わせるなど 作り話をよくする | 作り話はしない |
探し物は誰かに盗まれたと思う | 探し物は努力してみつけようとする |
当教室配布資料より。
どうして早期発見が大事なの?
老化に伴うもの忘れの段階から認知症に進行するまでの
「軽度認知障害
(MCI)という予備段階で治療を開始すれば、
アルツハイマー病やレビー小体型認知症への進行をくい止める
ことができる場合があります。
また、早い段階から薬を使い、幻覚や妄想などの精神症状や
筋肉のこわばりに対処すれば、生活上のトラブルも
減らすことができます。
さらに、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの病気を予防して
脳梗塞や脳出血の発症・再発を防ぐことも、認知症の進行を
くい止める大切な要素です。
ご用心
認知症の陰にうつ病あり!
あるときから急に元気がなくなったり、夜眠れなくなったり
するようなときは、もしかしたら「うつ病」かもしれません。
「おかしいな?」と思ったら、まずは主治医に相談を。
認知症サポート医をご存知ですか?
「認知症サポート医」とは、認知症の方々を診ている地域の
かかりつけ医をサポートする役として、認知症の知識・診断・治療法を
学んだ専門医のこと。患者本人はもちろん、家族や介護者の悩みに
適切な助言や支援がてきるような研修を積んだ専門医でもあります。
このように、地域で認知症の方々を温かく、安心してケアできるための
政策が進められています。
当教室配布資料より。
出展:岩波ブックレットNO.765(認知症30ケ条 予防から介護まで)
認知症予防10ケ条
1.『食事』 塩分と脂肪控えてバランスよく
2.『運動』 歩こうよ 手足動かし 脳刺激
3.『不摂生』 深酒とたばこやめれば 病なし
4.『検診』 習慣病 肥満に血圧 早めの一手
5.『転倒』 気を付けよう 頭の打撲 引き金に
6.『興味』 好奇心 前向き人生いつまでも
7.『趣味・日記』 考えまとめて表現 良い習慣
8.『人間関係』 細やかな気配り欠かさず お付き合い
9.『若さ』 老け込むな おしゃれ心を 大切に
10.『ストレス』 くよくよ 考え込まず ため込まず